遺伝で決まってしまう集中力はあくまで全体の半分に過ぎず、残りの半分は後からでも修正が効く“ある要素“で構成されているからです。
多くのハイパフォーマーの研究によれば、生産性が高い人たちは、多かれ少なかれ無意識のうちに似たようなポイントを押さえており、そのおかげで高い集中力を発揮できていることがわかっています。
つまり、いまからでも十分にやり直しは利くわけです。
その“ある要素“を、本書では「獣と調教師」と呼びます。
出典『ヤバい集中力』

閲覧ありがとうございます!
先日ご紹介した以下の記事の続きです!
上の記事では、「そもそも集中力とは一体なんなのか?」ということをご紹介してきました。
ざっくりポイントをまとめると以下のような感じです。
- 集中力は、厳密には以下の4つの能力に分けられる。
- 自己効力感
- モチベーション管理
- 注意力の持続
- セルフコントロール能力
- 「集中力がある」とは、以下の3つが出来る状態である。
- 目の前のことをすばやく手をつけることが出来る
- 余計なことに気を取られず、注意を向け続けることが出来る
- 誘惑に流されず、自分をコントロールすることが出来る
- 集中力は、人生の成功に最も重要な要素の一つである。
こちらの記事では、「集中力を発揮できない理由」と「集中力を発揮するための考え方」ご紹介していきます!

この記事は以下のような方におすすめです。
- どうしても集中力が続かない。
- 大変な努力や労力を使わずとも、無意識に集中できる方法を知りたい。
- 集中力を高めて仕事や勉強を上手く進めたい。
なぜ集中力を発揮することが出来ないのか?
集中が得意な人など存在しない
「自分には集中力がある!」と自信を持って言える人は少ないのではないでしょうか。
世の中に集中力を高めるためのテクニックや本が溢れているのも、ある意味それだけ集中力に対する悩みがある人が多いことを示唆しています。
にもかかわらず、集中力に悩みを持つ人が減っていかないのはなぜなのでしょうか?
なぜならそもそも集中が得意な人は存在しないからです。
一体どういうことなんでしょうか?
本書ではそれを「獣」と「調教師」という表現を使って説明しています。
「獣」と「調教師」とはどういうものなんでしょうか?
次から見ていきましょう!
「獣」と「調教師」
ざっくり言えば、「獣」「調教師」は以下のようなものです。
- 「獣」≒「本能」
- 「調教師」≒「理性」
いずれも私たちの脳が持っている機能です。
強い力を持って荒れ狂う暴君を、力は弱いながらも頭とテクニックを使って操ろうとする調教師、、、
そんなイメージですかね。
この「獣」と「調教師」が集中力にどのように関係しているのでしょうか?
- 「獣」は本能、「調教師」は理性のようなもの。
「獣」と「調教師」の特徴
「獣」は驚異の「情報処理力」と「反射神経」を持っています。
- 1秒に1100万ほどの情報を処理しているとか。
- あらゆる刺激に反応し、100分の1秒ほどで脳をハイジャックする
具体的にはこれくらいの力があるそうです。
LINEの通知が気になったり、漫画やテレビで気が散ってしまった、など。
日常で起こりがちなことを思い返してみると、「獣」の持つパワーには思い当たるところがありますね。
私たちが頭の中で意識的に考えるようなものではなく、直感や本能、感情で感じるものが「獣」の働きによるものです。
一方で「調教師」の働きは、まさに私たちが意識的に考えるようなものです。
LINEを後で返信しようと決めたり、漫画等から目の前の仕事や勉強に意識を戻す、など。
論理的に物事を考えることができますが、獣に比べたら処理スピードが圧倒的に遅く、エネルギーの消費量が大きいのが特徴です。
「獣」が別の方向への刺激をキャッチしてそっちに反応するのに対して、「調教師」は目の前のことに必死で意識を向け続けようとする。
集中出来るかという意味では、この「獣」と「調教師」の力関係、もっといえば「調教師」の働きに鍵がありそうです。
果たして「調教師」は「獣」に勝つことは出来るのでしょうか?
- 「獣」は驚異的な情報処理能力と反射神経を持っている。
- 「調教師」は論理性が武器だが、パワー弱い。
「調教師」は「獣」に勝てない
結論、「調教師」は「獣」に勝てません!
- 「獣」は圧倒的なパワーの強さがある
- 「調教師」はパワーが弱い上にスタミナもない
というように、「調教師」には圧倒的に不利な状況だからです。
もちろん、それぞれの機能の強弱は人によって違うのでしょうが、それでもこれだけの大差を覆すだけの機能を持っている人はいないのではないでしょうか。
このように人間の構造上、刺激や誘惑に気を取られるのが当たり前なので、「集中が得意な人は存在しない」ということになるわけですね。
だとしたら、集中力を身につけるのは、諦めるしかないのでしょうか?
では、どうすれば集中力を発揮することが出来るのか?
「調教師」の役割は「獣」の力を正しく導くこと
ここで再度「獣」と「調教師」の特徴を確認しましょう。
- 「獣」は圧倒的なパワーを持っている
- 「調教師」は論理的に考えるのが得意
つまり、力勝負ではなく、「調教師」の論理性を持って、「獣」の圧倒的なパワーを正しい方向に導くこと。
これが集中力を発揮するための基本原則になります。
「獣」は誰しもの中に眠っている、驚異的な力を持ったものです。
だからこそ、敵に回したら恐ろしい一方で、味方にすればとても頼もしい仲間になる。
自分のようで自分ではないような、そんな不思議な存在だなと思います。
「獣」の持つポテンシャルを最大限引き出し、全てのエネルギーを正しい方向に向けていく。
その状況を作り出すことこそが、「調教師」の役割です。
- 「調教師」は「獣」には勝てない。
- 真っ向勝負ではなく、「獣」という自分自身に眠る莫大な力を味方につけることこそが、「調教師」の役割である。
長くなってしまうので一旦ここまで!
次の記事では「獣」の力を正しく導くためのテクニックをご紹介していきます。
本書では本当にたくさんのテクニックが紹介されています。
その全てを紹介することは出来ないので、次の記事では個人的に一番良いなと思ったテクニックを一つご紹介します!
今日はこの辺りで。
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