先日の記事で、「集中モード」と「拡散モード」について書いていきました。
ざっくりまとめると、
- 「集中モード」は何かに集中している時の状態で、情報のインプットや正確性の必要な作業をする時に使える
- 「拡散モード」は目の前のことに集中せずにリラックスしている時の状態で、頭の中の整理や記憶の定着化、アイデアを考える時に使える
といった感じで、「まずは集中モードでインプットしたり問題を解いた後、拡散モードに入って頭の中を整理するのがいいんじゃないか」というお話でした。
今回の記事では、「集中モード」と「拡散モード」の特徴を活かした応用テクニック、「ハードスタートテクニック」というものをご紹介していきます。
参考にした本はこちら↓
ハードスタートテクニックとは?
ハードスタートテクニックは、最初に難しい問題や集中力のいる作業から手をつけ、その後簡単な問題や作業に移ってからもう一度難しい問題に戻る、というものです。
難しい問題(集中力のいる作業)と易しい問題(集中力がそれほど必要でない作業)に工程を分けた上で、難しい方から取り組んでいきます。
最近に「集中モード」に入り、そこから「拡散モード」と「集中モード」に交互に入っていく訳ですね。
例えば以下のように取り組んでいきます。
- 宿題や問題集などで最初に難しい問題に手をつけて、行き詰まったら簡単な問題に移る。その後難しい問題に戻る。
- 文章を書く時、推敲をせずに一気に書き上げる。一通り書き終えた後、文章全体を推敲していく。
どんな時に使えるのか?
そんなハードスタートテクニックですが、どんな場面で有効なんでしょうか?
結論、ハードスタートテクニックは難しい問題を確実に解きたい時に有効です。
なぜなら、一旦簡単な問題や集中力のいらない作業に移る事で「拡散モード」の働きが活発になっていくからです。
易しい問題に取り組んでいる間に「拡散モード」が働き、その間頭の中で難しい問題を解くために脳が情報を整理してくれるわけですね。
そして難しい問題にもう一度戻った時、以前よりも問題を解きやすくなっていると。
もちろん、このテクニックを使ったからといって確実に問題を解ける訳ではないものの、
- 少しでも難しい問題の正解率を上げたい!なるべく自力で解きたい!
- 集中力がいる作業をサクッと終わらせたい!
みたいな場面では結構有効なんじゃないかと。
ちなみに注意点として、「必ず一度は難しい問題をやる」という点があるんでご留意下さい(「拡散モード」はあくまで頭の中にある情報を整理したり関連する情報を引き出す働きなので、そもそも頭の中に情報がないものへは機能しない)。
ハードスタートテクニックの実践方法
ハードスタートテクニックの使用例みたいなものを上にも書きましたが、他にも以下のように使えるんじゃないかと思います。
- テストで最初に難しい問題から解き、解けなかった場合は一旦簡単な問題を解いてからもう一度難しい問題を解く。
- 仕事で行き詰まってきたら、一旦あまり頭を使わない作業(メールチェックとか)に移ってから作業に戻る。もしくは一旦休んだり、翌日に回すようにする。
こんな感じで、学習の場面は勿論、テスト中や仕事にも使っていけるんじゃないかと思います。
僕もブログを書く時、一旦一気に書き上げてから(集中モード)、上から見直して細かい表現や流れを整理する(拡散モード)、みたいにやっています。
いずれにしても、アイデアを生むためには「拡散モード」が必要だし、「拡散モード」を有効活用するためにも「集中モード」は欠かせないしで、両方を上手く使い分けるのが重要かと思います。
そんな感じで、「集中モード」「拡散モード」を上手く使い分ける方法の一例として、「ハードスタートテクニック」についてご紹介でした。
どうぞお試し下さいな。
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