- 「物事は客観的に考えろ」
- 「客観的な見方をしよう」
みたいな話は、特にビジネスの世界とかではよく言われるような気がします。
確かに自分の好みとかだけてはなく、調査データやら他人の意見やらを取り入れたり。
色んな角度から物事を考えた方が、視野も広がるし、自分のアイデアや意見に磨きがかかっていくのも事実。
そうはいっても、客観的に考えるのって結構難しいんですよね。
自分がどこまで客観的に見れているかなんて、中々分からないと思うわけです。
この辺はまあ、僕が疑り深い性格なのでそう感じるだけかもしれませんが。
何で「客観的に考える」事は難しいのでしょうか?
理由の一つに、どうも「確証バイアス」というものが関わっているようなので、まとめてみました。
確証バイアスとは?
確証バイアスとは認知バイアスの一種で、「自分にとって都合の良い情報ばかりを集めたり、信じてしまう」心理のことを指します。
「科学辞典」に載っている言葉を紹介すると、
人間は自分の考えが正しいか否かを検証する際に、自分の考えを証明する証拠ばかりを探してしまい、反証情報に注目しない傾向が強い。これを確証バイアスと呼ぶ。
(参照:確証バイアス | 社会心理学)
「自分に都合がいい情報」というのは、例えば自分の考えと一致してたり、自分を肯定してくれるような意見やデータとか。
「自分が好きになれるものだけを信じる!」みたいな感じでしょうか。
なんか嘘みたいな話ですが、言われてみれば結構自分にも当てはまりそうだなーとか思います(笑)
まあ自分と異なる意見とか、自分を批判するような話を受け入れるっていうのも中々大変ですからねー。
ちなみに身近な例だと、「A型の人は几帳面」「O型の人は大雑把」みたいなのも確証バイアスに当てはまるようです。
血液型と性格に限らず偏見を持ってしまうと、その偏見を肯定するような言動ばかりに目がいってしまうということですね。
実際A型の人でも大雑把になることはあるし、O型の人でも几帳面にやっていることはあるわけで。
そういった事実をついつい無視しがちになるということですね。
「日本人は真面目だ!」みたいなのも、これに当てはまるかと思います。
まあ血液型くらいなら可愛いものですけどね。
これが差別とか、「オタクは根暗に違いない」みたいなネガティブなラベリングにつながってしまうと恐ろしいなと思います。
どう対処すべきか?
そんな「確証バイアス」にどう対処すべきか?
ここでは個人的に良いなと思ったものを2つ紹介したいと思います。
①他の人の意見を聞く
まず手軽な方法としては、他の人の意見を聞くことじゃないかと思います。
まあ言わずもがなかもしれませんが、自分で自分の考えを評価するより、他の人の方が客観的に見れるし、新しい視点を入れやすいとは思いますので。
②「ソクラテス式問答」を使って批判的に考える
より効果的なのは、クリティカルシンキング的に考えることかなと思います。
他の人の意見を聞くのは手軽でいいんですが、何でもかんでも聞けるわけじゃない場合もあるでしょうし、何より相手も同じ確証バイアスにはまっていたら意味ないんですよね(笑)
その場合はむしろ自分の確証バイアスを助長してしまったり。
「皆が正しいと考えていることは正しいと思う」「信頼している人が言うことなら間違いない」ってのも、一種の認知バイアスですからね。
後は逆に反対意見を聞き入れる事が出来なかったり。
やっぱり自分自身で客観的に考えられるようになる事が必要なのかなと思います。
そういう時に使えそうなのがクリティカルシンキングです。
クリティカルシンキングは直訳すると「批判的思考」って意味で、別の視点で物事を考える時に使えるものです。
具体的には、前提を疑ったり、根拠を確かめに行ったり、明確でない部分を特定して深掘りしていったりします。
やり方は色々とあるんですが、個人的に「ソクラテス式問答法」が結構使いやすいかなーって思っています。
クリティカルシンキングに使える質問一覧みたいな感じで、自分の考えに対して質問を投げかけることで、別の視点で考えたり、問題を深堀したりします。
「この話は具体的に何が問題なのか、どれくらい重要なのか?」「この問題には何が前提として仮定されているのか?」みたいな。
僕はこれをメモ帳に入れて何か考える時に見返していたりします。
「ソクラテス式問答法」に使えそうなリンクを以下に貼っておきますので、よかったら参考にしてみて下さい。
そんなところで、自分の考えや意見を批判的に見るのは気持ちいいものではないですが、「確証バイアス」の罠には気をつけないとなーと思います。
ちなみに人間って他にも結構色んな認知バイアスを持っているんで、その辺りもどこかで紹介出来ればと思います。
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