先日の記事で、「ポジティブな情報もネガティブな情報も伝えた方がいい」みたいな話を書きました。
ネガティブ情報を伝えるのはどうしてもためらってしまいますが、一方で以下4つのメリットがあるという話です。
- 聞き手の警戒心が柔らぐ
- 相手からの信頼が増す
- 悲観的な物言いの方が理性的に見られやすい
- 好意的に評価してもらいやすい
ポジティブ情報とネガティブ情報の「ツーサイド・メッセージ」がいいんだよという話でした。
今回の記事ではそんなポジティブ情報とネガティブ情報を効果的に使い分けていくために使えるテクニックをまとめていきたいと思います。
- どんな時にポジティブ/ネガティブな情報や意見を伝えるべきか?
- それぞれどんな効果を生むのか?
という所を書いていきます。
ロスフレームとゲインフレーム
ポジティブ/ネガティブメッセージの関係を表す言葉に、「ロスフレームとゲインフレーム」という考え方があります。
それぞれの意味は以下の通りです。
- ロスフレーム→ネガティブな情報を軸に据えたメッセージ
- ゲインフレーム→ポジティブな情報を軸に据えたメッセージ
例えば、以下のようなメッセージを発して行きます。
◾️ロスフレームによるメッセージ
- 「ジャンクフードの消費量が増えると太りやすくなるし健康にも悪い」
- 「今この商品を買わないと値引きが受けられなくなる」
◾️ゲインフレームによるメッセージ
- 「ジャンクフードの消費量が減ると痩せやすくなるし健康にもいい」
- 「今この商品を買うと値引きを受けられる」
ネガティブメッセージに焦点を当てて何かを失う恐怖感を煽るのが「ロスフレーム」
ポジティブメッセージに焦点を当てて何かを得られる期待感を与えるのが「ゲインフレーム」
です。
「恐怖感」と「何かを得られるかもしれない期待感(報酬の予感)」、どちらも人の行動に繋がるモチベーションなので、これを促す事で商品の購入に誘導したりするわけですね。
このモチベーションの話については、下の記事でまとめますので、よかったら合わせてみて下さい。
注目を集めるのは「ロスフレーム」、広まるのは「ゲインフレーム」
では、このロスフレーム・ゲインフレームをどのように使い分けて行くのがいいのでしょうか?
ロスフレームとゲインフレームには以下のメリットがあります。
- ロスフレーム→注目を集めやすい
- ゲインフレーム→口コミ等で広まりやすい
人は「損をしたくない」気持ちが強いので、ネガティブなメッセージは注目を集めやすいようです。
一方で積極的に「誰かに伝えたい!」となるのは、ポジティブなメッセージの方。
皆さんもいいニュースや役に立つ話ほど、人に伝えたくなったりしませんか?
その辺の心理が働くようです。
まとめ
というところで、ロスフレームとゲインフレームという考えから、「ポジティブ情報とネガティブ情報の効果的な使い分けについてまとめていきました。
- ロスフレームは人の「損をしたくない」モチベーションに働きかけ、注目を集める
- ゲインフレームは人の「何か良いものを得られそう」という期待感に働きかけ、クチコミなどで広まっていく
なので、「まずはネガティブなメッセージで注目を集めて」「ポジティブな解決策等を提示する」みたいな流れがいいんじゃないでしょうか。
勉強になりますな。
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