- 「いい勉強方法が分からない!」
- 「出来るだけ効率の良い方法で勉強したい!」
ってのは多くの人が考えていることかと思います。
僕もそのうちの一人で、「ガチで効果のある勉強方法ってなんなのか?」みたいに考えたり、調べて実際に試していったりしています。
そんな中で、勉強時に意外と悩みがちなのが
- 「ちゃんと休憩を取った方がいいのか?取るとしたらどのタイミングなのか?」
というところだったりします。
学習の中での「休み」の考え方ですね。
ぶっ通し勉強できるのならそれに越したことはない気がするけど、とはいえ勉強のしすぎは疲れて逆効果になってしまうのでは、、、といった感じに。
中には「休みたいなんて甘え!睡眠時間を削ってでも勉強しろ!」みたいに言う人もいますが(笑)
さすがに無茶なのでは、、と思いますが、実際のところどうなんでしょうか?
実は「集中している時」と「休んでいる(集中していない)時」の脳の働きには違いがあり、どちらも重要だったりします。
前者を「集中モード」、後者を「拡散モード」なんて呼んだりしますが、「それぞれどう使い分けていくのがいいんだろうか?」という所をまとめていきたいと思います。
今回の記事では、まず「集中モード」「拡散モード」の概要を書いていきます。
集中モードとは?
集中モードは文字通り何かに集中している時の脳の状態です。
以前ご紹介したポモドーロ・テクニックを使用している時のような、目の前の事に没頭している時はまさにこの「集中モード」に入っている感じですね。
この状態では脳の前頭前野が活発になり、例えば以下のような集中力を必要とする学習や作業を片付けるのに向いています。
- 英単語を覚える
- 問題集を解く
- 正確性の必要な作業をする(家計簿をつけたりとか)
拡散モード
拡散モードとは?
もう一つの「拡散モード」は「緩和モード」と言うこともありますが、直感的に分かりにくい所もあるので、少し丁寧に説明していきます。
「拡散モード」はざっくり言えば「頭の中で色んな思考が漂っている状態」です。
集中をしていない時、あるいは集中力が切れた時、この「拡散モード」に入っていきます。
例えば特に何にも集中していないような時(シャワーを浴びている時とか散歩している時とか)に、「次から次へと雑念が湧いてくる」みたいな事ってありませんか?
こういう時、まさに脳は「拡散モード」になっています。
拡散モードにはどんなメリットがあるのか?
この「拡散モード」はどんな点で重要なんでしょうか?
以下のようなメリットを得ることができます。
- 新しい考えや創造的なアイデアが浮かぶ
- 今までと異なる考えが浮かび、解けなかった問題が解けるようになる
これは、脳のデフォルトモードネットワーク(DMN)という機能が活発になり、頭の中で異なる情報の結びつきや記憶から情報を引き出す事が行われるからです。
リラックスしている間に脳の中が整理されていく感じですね。
- 「シャワーを浴びている時にアイデアが浮かんできた!」
- 「昨日の夜は全く解けなかった問題が、翌日の朝になったらあっさり解けた!」
みたいなのも、拡散モードの働きによって起きます。
つまり、頭の中の情報や記憶を整理して定着化させて、その上で新たなアイデアを生み出す事が「拡散モード」の役割であり、「拡散モード」に入るメリットです。
どんな時に拡散モードになるのか?
拡散モードに入るために必要なのは、
- 集中をOFFにする
だけです。
というのも、人間の脳は集中モードと拡散モードを同時に活発にならない作りになっているからです。
なので、集中状態が解けることで、拡散モードの働きが活発になっていくというわけですね。
授業が終わった瞬間に活発になる小学生みたい感じですかね(笑)
ご飯を食べる時、湯船に浸かる時、散歩している時など、目の前の事に集中せずリラックスをしている時、脳は「拡散モード」に入っていきます。
「シャワーを浴びている時に名案が浮かんだぜ!」みたいな話を聞くことがありますが、それはまさに「拡散モード」のおかげ。
「学習=集中」みたいなイメージがあるので違和感はありますが、、やはりリラックスする時間を作る事も、学習にとっては重要みたいですね。
こうやって拡散モードを使おう!
ここまでで「集中モード」と「拡散モード」の概要とメリットをご紹介しました。
しかし結局気になるのは「どうやって活用していけばいいのか?」というところ。
もちろん、適度に休憩をとってリラックス状態を作る!というのも重要なんですが、それ以外で有効活用していく方法はあるんでしょうか?
オススメのシーンは、「何か難しい問題や仕事(アイデアを出したりとか)で行き詰まってしまった時」です。
行き詰まって集中力が切れてきた時、「頑張ってもう一踏ん張りする!」のではなく、思いっきりこの「拡散モード」を使っていきましょう。
やり方はシンプルで、集中が切れたタイミングで拡散モードに入る行動を取るだけです。
- 集中力が切れてきた時、散歩に出かけたり一旦夕食を取ったりする
みたいなイメージです。
もしくは、夕食前やシャワーを浴びる前に何か難しい問題をやっておく、というのもいいと思います。
拡散モード(夕食やシャワーなど)が終わった後、新たなアイデアが浮かんできたり、今までとは違う見方が出来て行き詰まっていた問題が解けてしまう、、みたいな事が起きるかもしれません。
もう一つ、この「集中モード」と「拡散モード」を利用した「ハードスタートテクニック」というものがあるのですが、これはまた別の記事で取り上げていきたいと思います。
いずれにしても、記憶や情報の整理・定着化や、アイデア出しに重要なテクニックなので、僕自身も有効活用していきたいなーと思っています。
まとめ
そんな所で、「集中モード」「拡散モード」についてそれぞれまとめて行きました。
ざっくりまとめると、
- 「集中モード」は何かに集中している時の状態で、情報のインプットや正確性の必要な作業をする時に使える
- 「拡散モード」は目の前のことに集中せずにリラックスしている時の状態で、頭の中の整理や記憶の定着化、アイデアを考える時に使える
といったところでした。
登山のゴールが頂上に着く事ではなく無事帰って来れる事や、ダイエットのゴールが痩せることではなく健康的にいられることであるのと同じように、学習のゴールも学ぶ事ではなく学んだ事が使えるようになる事なはず。
そのためにはしっかりと記憶の定着までを考えて学習を設計する必要があり、頑張る時はありながらも決して無茶はせず、適度に脳を休めることも重要です。
何より続けられることが大事ですし。
なので「集中モード」「拡散モード」を使い分けながら、ほどほどに休息をとりながらやってくのがいいんじゃないでしょうか。
そんなところで。
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