相手が聞く耳を持ってくれない!そんな時は「動機づけ面接」でもいかがでしょう?

暮らし/人間関係
  • 一緒懸命説明しているのに聞く耳を持ってくれない。
  • 相手のことを考えているし、正しいことを言っているつもり。なのに全然わかってくれない。

誰かにアドバイスをしたときや説得を試みたとき、こんな経験をすることってないですか?

相手が悩んでいたり困っているときは、何か助言を送りたくなるもの。

相手が突拍子もないことを言い出したときは、少し考え直してくれと説得したくなるもの。

相手のことを思う気持ちから熱量も上がり、自分の経験等を思い返しながら一生懸命話をする。

でも相手は聞く耳を持ってくれない、考えを変えてくれない。

なんでだろう?なぜ相手はわかってくれないのだろうか??

そんな経験ってないでしょうか?

こういった時、アダム・グラント先生の著書『THINK AGAIN』で紹介されていた「動機づけ面接」が使えるかなと思うので、こちらでまとめていきたいと思います。

『THINK AGAIN』は、変化の激しい現代において超重要なスキルである「考え直す」ことに焦点を当てた本で、「相手に考え直してもらう」ためのテクニックの一つとして、この「動機づけ面接」が紹介されている形です。

『THINK AGAIN』については以下の記事でもまとめているのでよければご参考までに。

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動機づけ面接とは?

「動機づけ面接」は、臨床心理学者のウィリアム・ミラーとステファン・ロルニックが共同で開発したカウンセリングアプローチです。

「人は他者の考えや行動を変えることは出来ない」という前提に立っており、自力で変われる動機を見つける手助けをするためのアプローチです。

誰かがあなたのアドバイスを聞き入れないのは、あなたに同意していないからだとは一概には言えない。

外部からのプレッシャーを感じたり、他者に自身の決断を操作されている気分になったりすると、人は強く抵抗するものなのだ。

出典:『THINK AGAIN』

説得しようとして上手くいかないのは、そもそも相手を説得しようとするから。

自分の考えを伝えることについつい夢中になり、気がつけば話しているのは自分ばかり。

相手の話に耳を傾ける時間はほんの少しだけ。

心当たりのある方も多いのではないでしょうか?

これについて『THINK AGAIN』の著者で組織心理学者のアダム・グラントは以下のようにコメントしています。

私たちは他者に考えを改めてもらおうとする時、たいてい直感的に自分から話始める。

だが多くの場合、相手の心を開かせるのに最も効果的なのは、耳を傾けることだ。

出典:『THINK AGAIN』

「動機づけ面接」は研究によっても効果は確認されており、例えば『THINK AGAIN』では以下の研究結果が紹介されています。

  • たった1回の動機づけ面接で、「ワクチンを子供に接種させる」と言った母親の割合が72%から87%に上昇した。
  • 動機づけ面接に関する研究の75%は、行動の改善において有意な効果があると認めている。

動機づけ面接の実践のポイント

ここから動機づけ面接を実施するためのポイントを見ていきましょう。

動機づけ面接は次の4つの要素を踏まえてコミュニケーションを取っていきます。

  1. オープンクエスチョン:色々な返しが出来る質問をする
  2. 聞き返し:相手の発言を受けて聞き返す
  3. 是認:相手の良いと思える発言や、変わろうとする意思や能力を是認する
  4. 要約:相手の発言を要約する

これだけだと何が何だかという感じなので、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。

オープンクエスチョン

オープンクエスチョンはYesかNoかではなく、色々な返しが出来る質問のこと。

「気分はどう?」「何が食べたい?」みたいな感じです。

動機づけ面接の中で相手にアドバイスをしたい時は、例えば以下のように問いかけてみるといいでしょう。

  • これらの方法は私には有効だったのですが、あなたにとっても役立つものだと思いますか?

聞き返し

聞き返しは動機づけ面接の中でも最も多く使われますが、単純に相手の言葉をそのまま返したり、言葉から読み取れる相手の気持ちを言葉にして返してみたりと色んなパターンがあります。

動機づけ面接は発言を「維持トーク」と「チェンジトーク」に区別するのですが、聞き返しは主に「チェンジトーク」を引き出す目的で使われます。

  • 維持トーク:現状維持を指向する発言
  • チェンジトーク:希望、能力、ニーズなどに言及し、自ら行動修正に向けて発言すること

維持トークに耳を傾け、聞き返しをしつつチェンジトークを引き出したら、どのように自分を変えていきたいのかなどといった質問を投げかけていきます。

是認

是認は相手の発言の中から、良いと思えるものを積極的に認めていくものです。

例えば、動機づけ面談のスペシャリストとも言われるアルノー・ガニュール医師は、子供へのワクチン接種を頑なに拒む母親に以下のように語りかけたそうです。

お子さんに予防接種を受けさせるかどうか、それを決めるのはあなたです。

あなたは正しい答えを見つける能力も強い意志もお持ちですから。

出典:『THINK AGAIN』

子供へのワクチン接種を拒むのは、元をたとれば子供のことを強く想っているから。

その母親の想いを是認してあげたわけですね。

この後母親は結局子供にワクチンを接種させ、以下のように語っていたそうです。

アルノー医師は、予防接種を受けさせるか否かの判断は私に委ねると言って、私が子供の最善を考えている母親であると認め、私の判断を尊重してくれました。

その言葉は、私への勲章のようなものです。

出典:『THINK AGAIN』

要約

相手の発言を要約して聞き返す事で、自分が聞き逃した事がないか、誤認している事がないかを確認していくものです。

要約は発言が「維持トーク」から「チェンジトーク」へ移ったタイミングで用いることが勧められています。

このタイミングで要約を使った後、相手が次のステップを考えられるように問いかけを投げていきます。

このステップの狙いは、自分がフォローにならずにガイド役に徹すること。

直接的にアドバイスを投げかけるのではなく、相手が必要なことを考えるための視点を与えることです。

最後に

そんなところで、「動機づけ面接」というカウンセリングで用いられるテクニックをご紹介していきました。

プロのカウンセラー並みに使いこなすことは難しいでしょうが、それでも考え方そのものは日常のコミュニケーションにも使えるものだと思うので、是非参考にしてみてください。

動機づけ面接について詳しく知りたい方は先述のウィリアム・ミラー先生の本がありますので、こちらも読んでみてくださいね。

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