シンプルで柔軟なルールこそが最強だ!ー『SIMPLE RULES』

学習/習慣

ドナルド・サルさんとキャスリーン・アイゼンハートさんの著書『SIMPLE  RULES』という本を読みました。

個人的に「ルール」って響きは好きではないんですが(マイペースな人間なもので)、「人生うまく生きるためにも一定のルールは必要だよなー」と改めて思わされました。

縛りすぎは言語道断ですが、全く何も決めないというのも、どこへいくかがわからず不安定になるもの。

『SIMPLE RULES』にある内容も含めて、

  • 人を縛るルールの危うさ
  • 良いルールに共通する要素とは?

みたいなところをまとめていきたいと思います。

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人を縛るルールの危うさ

「ルール=窮屈なもの」という印象を持っている人もいるんじゃないでしょうか(僕だけかもしれませんが)。

  • 「ゲームは1日1時間まで!」
  • 「勤務開始時間の1時間前までには原則出社!」

子供が相手の場合、あるいは組織をまとめる必要がある場合等に、高い確率である程度良いと思われる方向に導いていくため、ルールというものが設定されていくのかと思います。

とはいえルールの数が多すぎたり、制限が厳しすぎたりして人の行動を縛りすぎてしまうようなら困りもの。

例えば、「子供に多くのルールを課すことで創造性が失われる」という話があります。

アダム・グラントさんの著書『ORIGINALS』でも紹介されていた研究によると、

  • 一般的な親は子供に対して平均6つのルールを与えるのに対して、「創造性が高い」と評価される子供の親が子供に与えるルールは、平均1つ以下だった

そうです。

ルールの数が多すぎると制限が厳しくなったり、複雑で「何が重要なのか」という焦点がぼやけがちだったりします。

そこに対してルールを守ることに目が向いてしまうと、自分で考える余地は失われ、結果創造性を発揮できなくなっていという感じでしょうか。

また、同じく『ORIGINALS』の中で紹介されていた研究によると、

  • かつてのユダヤ人大虐殺の際、勇敢にユダヤ人たちを救った人たちと、ただ傍観していた人の間にも「子供の頃の厳しいルール設定」が関係していた

そうです。

ただ傍観していた人たちの親は子供にルールを従わせることに重点を置いていた一方で、勇敢にユダヤ人たちを救った人たちの親は子供を尊重し、ルールを設定するにしても意図を説明したり行動を提案したりしつつ、最後は応じるかどうかを子供たちの意思に委ねていたんだそうな。

これは、犯罪とは無縁の親切な子供の親や、創造的な人の親にもよく見られる傾向なんだそうです(もちろん、後者のパターンほど親切で創造的な子供になる)。

一定のルールを定めるにしても、そこに対して柔軟に対応できることが必要なんですね。

上の話は、子供の育成に限らず、例えば若手社会人の育成なんかにも通じていくんではないでしょうか。

制限の多すぎるルールは、人にやらされている感覚を与え、それにより創造性や親切さ、行動勇気を奪ってしまう。

単に言うことを聞かせたいのであれば「厳しい躾」は有効なのかもしれないですが、自分で考え、積極的に人に親切をするような人には育ちにくいんですね。

この手の話は「自分は大丈夫でしょ!」と思いつつも、気づかないうちに人の行動を縛りすぎてしまったりするものなので注意していきたいところ。

そういう中だからこそ、「シンプルかつ柔軟なルール」が必要になって来きます。

良いルールの共通点

では、良いルールに共通する要素とは一体何なのでしょうか?

『SIMPLE RULES』の中で紹介されていたのは、以下の4つです。

①ルールの数が少ない

→基本中の基本であり、ルールの数を絞ることで最優先事項に集中できる

②使う人に合わせてカスタマイズできる

何が適切かは人や状況、環境によって変わるので、その変化に対応できるものである必要がある

③具体的である

→広範囲をカバーする抽象的なものは機能しない。どんな目的にフォーカスしているかが具体的である

④柔軟性がある

→ルールの範囲内であれば、行動などを自由に変更できる

どれも上で書いた話に通じるものがあります。

「重要なポイントを見極めフォーカスする」っていう考え方は、例えば『エッセンシャル思考』『良い戦略悪い戦略』などでも強調されていたポイントで、改めてその大切さを実感しました。

個人的には結構興味の赴くままにポイントを広げてしまう傾向があるので、その辺の話は耳が痛いですが、、、。

まとめ

簡単にですが、『SIMPLE RULES』の話などを含めて、「良いルールとは?」みたいな話を書いていきました。

以下4つのポイントを踏まえているのが良いルールで、

  1. ルールの数が少ない
  2. 使う人に合わせてカスタマイズできる
  3. 具体的である
  4. 柔軟性がある

「重要な目的のみにフォーカスしていて」「相手や状況に応じてカスタマイズできる柔軟性がある」ことが重要という感じでした。

強制力を持たせるよりも、自分で考える余地があって常に考えながら変化させて行けるようなものがいいという感じなのかなと。

そういうルールをうまく設定して活用していくのも中々難しいですが、こればかりはやりながら掴んでいくしかないのかなー。

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