記憶の定着をバッチリ高める「インターリービング学習」のやり方やポイント

学習/習慣

この前から「本当に効果のある学習方法をまとめていこう!」ということでやっています。

世の中には数えきれないくらいの学習テクニックで溢れかえっているんで、

  • 結局何が正しいのかよくわからん!

みたいなことになりがち。

なので、「個人の体験談とかではなく効果があると実証されている学習テクニックはないのか?」というところで見て行こうという感じです。

今回ご紹介するのは「インターリービング」というテクニック。

「交互練習」などとも言われるもので、以前ご紹介した「検索練習」と組み合わせて使うことで、記憶の定着率をバッチリ高めてくれます。

どんなテクニックなのか?早速まとめていきたいと思います。

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インターリービング学習とは?

インターリービングとは、元々は「はさみ込む」「交互に配置する」といった意味を持つ単語で、スポーツや音楽の分野でも取り入れられてきました。

学習におけるインターリービングは、「異なるテーマをごちゃ混ぜにして学ぶこと」といったものです。

定番の手法である「ブロック練習(一つのテーマを集中的に学習する)」とは真逆の考え方ですね。

例えば、以下のようなイメージです。

■英語を学ぶときの例:

  • 「ブロック練習」:初日は英文法→2日目は単語→3日目はリスニングのように、一つのテーマを集中的に学ぶ
  • 「インターリービング」:1日のうちに英文法→単語→リスニングとごちゃ混ぜに学ぶ

■歴史を学ぶときの例:

  • 「ブロック練習」:奈良時代→平安時代→鎌倉時代のように、時系列に沿って学ぶ
  • 「インターリービング」:「戦争」など何かしらの共通項で括った出来事を集め、それぞれの相違点と類似点を考える(例えば「ワーテルローの戦い」「ペルシア戦争」「スペイン継承戦争」のそれぞれの共通点と違いを挙げてみる)

こんな感じでテーマをごちゃ混ぜにしたり、何か一つ「括り」を決めてその中で色んなものを識別して学んでいきます。

インターリービングの効果を示す研究として、例えば2015年に南フロリダ大学が行ったRCTがあります。(R

学生を2つのグループに分け、一方のグループには「ブロック練習」を、もう一方のグループには「インターリービング学習」で勉強をしてもらった後、テストを実施しました。

「ブロック練習」と「インターリービング」のどちらで勉強した方がより良い成績につながるのか?というところを調べた感じです。

結果は以下のようになりました。

  • 翌日のテストでは、インターリービングを使ったグループの方が25%も成績が良かった
  • さらに1ヶ月後の追試では、両グループの得点差は倍近くに開いていた!

直感的にはブロック練習の方が効果が高そうに思ってしまいますが、実際はインターリービングが圧勝という感じですね。

ちなみに、「インターリービング」の効果は学習にとどまらず、例えば野球のバッティング練習を対象にした実験では、「同じ球種を集中的に練習したグループより、色んな球種をごちゃ混ぜに練習したグループの方が遥かに上達した!」みたいなものもあります。(R

実践のポイント

まずは簡単に「インターリービングってどんなものなのか?」というところをまとめていきました。

なかなか期待できるんじゃないか、という感じがしてきますよね。

実際のインターリービング学習には色んなやり方があるんですが、この時にありがちなのは「とにかくひたすらごちゃ混ぜにやればいい!」と考えてしまうこと。

何でもかんでも無駄に混ぜて勉強してしまうと、効果も半減するので要注意です。

しっかりと有効活用していくためにも、「なぜインターリービングは有効なのか?どんなポイントに気をつければいいのか?」というところをまとめていきたいと思います。

混ぜるテーマは近すぎず遠すぎず

まず一つ目のポイントは、「どんなテーマを混ぜて勉強すればいいのか?」という点についてです。

結論、混ぜ合わせるテーマは「近すぎず、かといって遠すぎない」ものにするのがポイントです。

というのも、インターリービングが学習に有効な理由として、以下の2点があるからです。

  1. 類似点や相違点の識別ができるようになる。
  2. バラバラのテーマで復習することが「苦労して思い出す」ことにつながる。

上で紹介した「ワーテルローの戦い」「ペルシア戦争」「スペイン継承戦争」のように一つの括り(ここでは「戦争」)の中で違う情報を並べて学ぶことで、それぞれの類似点や相違点に気づきやすくなります。

「情報の判別能力が上がる」ということですね。

これによって記憶へ定着しやすくなるだけでなく、以下の実験にあるように未知の問題を解く力(応用力)も向上します。

  • インターリービング学習をしたグループは、ブロック練習のグループに比べてみたことのない芸術作品についても、正しい画家の名前を答えられる確率が高かった。(R

また、テーマをごちゃ混ぜにして勉強することで、「苦労して思い出す」ことにつながります。

これは前回の「検索練習」の記事でご紹介したように、「苦労して思い出そうとする」ほど記憶へ定着しやすくなるから。

単純に時系列に沿って勉強するようにしたり、「連立方程式の色んな問題を解こう!」としてしまうと、知識や解法をそれほど苦労して思い出すようなことはなくなるので、効率が下がってしまいます。

「じゃあ近すぎず遠すぎずって具体的にどれくらいなの?」という話ですが、大体以下の要素を意識するとよろしいんじゃないでしょうか。

  • 同じ知識でも異なる使い方ができる(例えば英語で「単語」→「リスニング」→「ライティング」と勉強する)
  • 何かしら共通項でまとめることができる(例えば「各国の戦争」「哺乳類の生態」の色んな例を学んでみる)

とはいえ上のポイントにこだわりすぎるとインターリービングが使える範囲が限られてしまうので、「英語」「数学」「歴史」のように同じ科目の中で学習するだけでも十分じゃないかと思います。

「学んだ順」のように思い出しやすい形ではなく、ランダムに問題が出てくるようにするだけでもいいと思います(例えば「二次関数」の問題を解いたと思ったら次は「確率」が出てくる、今度は「微分・積分」の問題になる、みたいな)。

ブロック練習も時には必要

これまでで「インターリービングよりブロック練習の方が効果的!」という感じで書いてきましたが、それは「ブロック練習は無意味!やる必要がない!」というわけではございません。

というのも上でも書いたように「頑張って思い出す」要素があってこそ記憶へ定着しやすくなるので、「そもそも全く頭に入っていない」ことをインターリービングで勉強してもあまり意味がないからです。

なので、まずは「ブロック練習」で最初にある程度基礎を作っておいて、それを「インターリービング」を使って記憶に定着させていく、というやり方がいいんじゃないかと思います。

最初に成果が出なくても気にしない

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私たちの周りでは「短期集中習得」を売りにしたサービスには根強い人気がありますね。

「間隔を開けた学習の方が効率がいい!」ことがわかっているにも関わらず、いったいなぜなのでしょうか?

その理由は、「集中的に学んだ方が成果出た感じするから」です。

「インターリービング」は思い出すのが難しいので間違えることも多く、「学んだことが全然身についていない!」という感覚になりがち。

短期的には「ブロック練習」により集中的に詰め込んで学習をした方が成果が出やすいので、「知識が身についている!」という実感が生まれます。

学習が前に進んでいる感覚を得られる「詰め込み式学習」の方を好むのは、ある意味当然と言えるでしょう。

しかしここまで見て来たように、記憶へ定着する、つまり「知識が身につく」のは、圧倒的にインターリービング学習の方です。

なので、最初は成果が出なくてもあまり気にせず、「この苦労は将来に生きて来るんだ!」みたいに思いながらやっていければよろしいんじゃないかと思います。

やり方の例

ここまででインターリービング学習のポイントをお話ししてきましたので、ここからは具体的なやり方をご紹介していきます。

といっても上のようなポイントを押さえられていれば色んなやり方が出来るかな、とは思いますので、あくまで一例としてご参考にいただければと思います。

問題集をバラバラにして学習する

一つ目はバラバラにした問題集をシャッフルして学習する方法です。

問題集を裁断機などでバラバラにしてそれを混ぜ合わせれば、超カオスな問題集の完成です笑

例えば数学ならベクトルを学んでいたと思ったらいきなり確率の問題になり、次は二次関数、、のようにランダムに問題が出てきます。

その分大変だし問題集が無惨な姿にはなりますが笑、学習効果はこの方が高いでしょう。

ポモドーロのセットごとに学習テーマを切り替える

2つ目はポモドーロテクニックと合わせる方法です。

ポモドーロテクニックは等間隔で「学習→休憩」を繰り返す方法です(メジャーなのは25分学習→5分休憩で1セット)。

ここで1セットごとに、学習するテーマを切り替えていきます。

例えば英語の勉強をしているなら、以下のような感じです。

  • 単語(25分)→休憩(5分)→リスニング(25分)→休憩(5分)→長文読解(25分)

一つ目の問題集をバラバラにする方法ほどインターリービング学習の効果は見込めないとは思いますが、こちらの方が色んな分野の学習に取り入れやすいし面倒なこともないので、とりあえずはこのやり方を試してみるのもいいのではないでしょうか。

Ankiを使う

3つ目は以前の検索練習の記事でもご紹介した「Anki」。

このアプリは自分で問題を作るフラッシュカードアプリで、問題に合わせて復習の間隔を簡単にスケジューリングできる優れもの。

「Anki」は問題がランダムで出てくるようになっているので、インターリービング学習としても活用できるんじゃないでしょうか。

今回ご紹介する3つの方法の中では一番学習が高いと個人的に思っていますが、自分で毎回問題を作るのも面倒っちゃ面倒なので、問題集があるようなテーマなら①の問題集をバラバラにして勉強する、でもいいかと思います。

Ankiに興味がある方は以下からダウンロードしてみて下さい。

※ちなみになぜかiPhone版のみダウンロード時に3,060円が発生しますのでご留意ください。

まとめ

そんな感じで、インターリービング学習のポイントややり方をまとめていきました。

まとめ
  • インターリービングは「異なるテーマをごちゃ混ぜにして学ぶ」勉強法で、一つのテーマを集中的に学ぶ「ブロック練習」とは対照的。
  • 最初はブロック練習の方が効果が出やすいので、ブロック練習の方を好みがち。ただし長期的にはインターリービング学習の方が学習効果が高いことがわかっている。
  • 具体的なやり方の例としては、問題集をバラバラにしたり、Ankiなどのアプリを活用するといい。

実践する上ではとにかく「最初は成果が出なくても気にしない!」というところでしょうか。

ブロック練習に比べて問題が難しい分、正答率は低くなると思います。

ただし「苦労して思い出そうとする」ほど記憶の定着率は高まっていくので、「この苦労は必ず将来につながるんだ!」みたいな感じで取り組めるといいですね。

今回ご紹介した方法以外にも色んなやり方が出来ると思うので、ぜひ色々と試してみてください。

その他以下の記事でいろいろな学習テクニックをまとめていますので、こちらも合わせてご覧ください。

そんなところで。

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